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眠れる美女 

 少し過激です。

 この作品に良いイメージを持たれている方は読まれないほうがいいと思います。



 最初の感想は、幽霊の正体見たり枯れ尾花というところだったでしょうか。

 初めてこの企画を知った3月の終わりごろからずっと妄想ばかりをして、心配で
たまらなかった気持ちからすると、実に普通であって何か気が抜けたというところ
でしょうか。

 まあヒラタオフィスだからこのくらいのところで押さえるよなということでした(笑

 写真は綺麗でした。 2冊あるので1刷をばらして写真だけを取り出してみると
また違った印象に感じられました。
バラした方がより多部さんの表情が良く分かります。

 今回の写真は多部さんのファンにとっては馴染み難い雰囲気ではありますよね。

                        
  好きなことを書いています。

 まだ読まれていない方は要注意です。
 
 川端康成は嫌いではありません。が、この眠れる美女がどうして嫌いなのか。
久し振りに読み返してみて(多部さんが絡むともう二度と読むことも無いと思って
いた本も読めてしまいますw)、なんとなく分かったような気もします。

 川端康成がこの小説を発表したのは彼が60歳のころでした。
現代と違い当時の60歳といえばそろそろ老境に差し掛かってきたという想いに
襲われる頃だったのかもしれません。老いへの恐怖の芽生えとともに、異常な
くらい若くて綺麗な女性への関心が強かったとも言われている彼の欲望の
衰退への恨みが湧いてきていたのかも知れません。

 そういう彼だったからこそ、老いて自分が男で無くなることへの不安や恐怖が
人一倍強かったのでしょう。若い女の子を眠らせて老境の男達の慰み者にする
という着想から老いていくものの悲哀や戸惑い、怒りを分析し自らを見つめようと
したのだろうと思います。

 この小説が単なる一描写であるに過ぎず、彼の老いることに対しての本音は
別のところにあるのかもしれませんが、それにしてもこの小説での老いへの
ひねくれすぎた感情は私には受け入れ難いものに思えます。

 この小説は、もうすぐ男でなくなろうとしているが、まだ男としての機能は有して
いる主人公の内面をえぐっていく話であって、登場してくる女の子たちの人間性への
配慮や思いやりはありません。
それらしきことは書いてありますが、あくまでも主人公の感情を表現する手段・道具
にしか過ぎ無いのです。


 こういう小説を使って、プチグラさんは少女の文学シリーズをやろうとしたわけです。
私にはそこが理解できずに、何故ヒラタオフス&多部さんはこの仕事を請けたのか
悩んでしまって、素直に出版を喜ぶ気持ちになれなかったのです。

 本の最後に少女の文学シリーズについて解説してあります。

 1.少女時代に読んでおきたい
 2.魅力的な少女に出会える
 3.少女時代の気分を思い出せる
 4.少女のことをもっと知ることができる

 少女の文学シリーズは、スタンダードな小説と新鮮なヴィジュアルを組み合わせた、
新しい文学の読み方を提案するシリーズです。

 年齢や性別に関係なく、”少女”をキーワードに、日本が誇る様々な名作を今
改めて読みたい人に届ける為に誕生しました。
                              以下略


 これをみると、今回の多部さんの企画は2番の魅力的な少女に出会えると
いうのにあてはまるのでしょうか。
小説に出てくる主人公の女の子が魅力的という意味ではなくて、写真に写って
いる女の子が魅力的という話です。


 この1~4番を見て皆様はどのように思われるのでしょうか。
私にはなんの統一性もなく一貫した理念のようなものが全く無い、単に女の子
という単語がくっついていれば何でもいいという企画にしか思えません。


 最近、太宰治の人間失格や夏目漱石のこころなどの文庫本の表紙を若い人に
受けの良い漫画的なものにすると、活字離れと言われていた若い人たちが
こういう古典的な文学作品に興味を示すようになってきました。

 この風潮を受けて各出版社も、どのような企画を打ち出したら若い人に本を
読んでもらえるのか真剣に考えるようになりました。
もう若者は漫画は読んでも小説は読まないと諦めていたことからすると
画期的なことです。

 こういう流れからプチグラさんの今回の企画もスタートしたのではないのかなと
これは私の勝手な想像ですが考えています。


 しかし、少し安易過ぎませんか。 もちろん今回が最初の本で、今後どのような
物が出てくるのかは知りませんので、これだけを見て評価をしてはいけないのかも
知れませんが、私にとっては大切な多部未華子さんの企画はこれのみなわけです
から、少し苦言もいいたくなります。

 もっと多部さんも仕事を選んで欲しいなと思いました。
まあ私が勝手に思っているだけで、私の考えに相違してこの本が好評価を得る
のかも知れませんが。


 写真を撮られた方は才能豊かな方だと思います。
ただ今回の仕事では、小説のイメージに沿った雰囲気で撮るようにとの制約が
強かったのでしょうし、多部さんのサイドからは肌の露出や女優のイメージを
守ることなどの制約も多かったのだろうと推察し、気の毒な仕事になってしまった
のではないかと思っています。

 どうせ小説が女の子を単なる小道具としてしか見ていないのですから、写真のほうも
小説の舞台を単なる背景として、もっと自由に多部さんの魅力を引き出すような
方向性でさせてあげたかったような気もします。


 どうせ魅力的な少女が写真に写っていればいいという企画なんだから。


 写真は私は好きですよ。

 ただ退廃的な雰囲気を出すのに、表情だけからだと多部さんは不向きだし
(どうしても強い意志が見えてしまう気がします)、肌の露出なしには難しい
でしょう。

 以前から私は、多部未華子という人は今すぐ濃厚な男女のシーンをやれとか
色情狂のように振舞う女性を演じろとか、女の醜い情念を表現しろといわれても、
戸惑いながらもやり遂げてしまうような才能を持っているのではないかと思って
います。


 今回の写真にも少しそれが感じられました。

 そしてそれが怖いのです

 何処かの誰かが多部未華子という稀有な女優さんの隠れた才能を狙って、
密かに画策をしているようで(笑

 多部さんはしばらくはいや当分、できればずっと今の路線でいってもらっても
かまいませんから。



 勝手なことを書きました。

 気分を害された方には深くお詫びを申し上げます。

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14件のコメント

[C1946] 初コメです!

初めまして、私は多部暦5年にファンになりました。(笑‘お願いします!私の意見としては、まだ買ってないんですが、あの小説のイメージに多部ちゃんはピッタリだと思います。というか多部ちゃんにしかできないと思うんですが。あの小説は今から言えば昔に書かれたものです。それを今のアイドルとかがやってもなんかあわないと思うんです。多部ちゃんは不思議な個性があり、どこの時代でもいける気がします。あの透き通った感じは他には無いですから。まあ、買ってないんでどうも言い難いですけど。(笑‘
  • 2008-06-28
  • マッスル
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[C1949] 何故か?苛

苦節三日間・・・やっとのことで「眠れる美女」を手に入れました、覚悟はしてましたけども、勿体ない・・・淋しい写真ばかりで物足りないと言ったら失礼かも知れませんけど。
世間一般も今更「眠れる美女」小説として作品には関心が無いと思います、何故に「眠れる美女」なのでしょうか?暗い・・・この本は多部さんの写真があるから買った、買う人ばかりだと思います(小説なら文庫で十分な化石作品)、売り切れ入荷待ちの書店続出にどう判断するでしょう、企画に賛否きかれたら?言わなくてもわかりますよね?
>もっと多部さんも仕事を選んで欲しいなと思いました。
同感!選らんだ仕事がこれなのでしょうか?!と言いたくなります、どうして純粋な写真集を出してくれないのでしょうか?多部さんは自分に自信がないのでしょうか?(水着以外も???)同じ事務所で写真集を出している人がいるのですから?事務所の方針とは思えませんが?

[C1953] マッスルさんこんにちは

多部5年というと私より先輩ですね、よろしくお願いします(笑

>あの小説のイメージに多部ちゃんはピッタリだと思います

私もそう思います。そう思うからこそ怖かった面もあったわけです。

まだ買われていらっしゃらないのですがこのコメント欄への書き込まれれましたので私の率直な感想を言わせて頂きますと、綺麗な写真ですが多部さんの魅力を
充分に引き出せているかといえば少し疑問に思えました。

でも是非買ってみてくださいね。
  • 2008-06-28
  • rakuyou
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[C1954] なんでだろ~

>覚悟はしてましたけども、勿体ない・

一晩たってこの記事を見直したら、書いたことを後悔するかなとも思っていましたが、やはりこの気持ちは今読み返しても変わりませんでした。

多部さんに期待しすぎるのでしょうか。

世間の皆様に、違うんです・・この子はもっとやれる子なんですよ・・・分かってやってくださいって一生懸命に訴えている馬鹿親みたいな不細工な姿になってしまいそうで気分が落ち込んでしまいそうです(笑
  • 2008-06-28
  • rakuyou
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[C1962]

>これだけを見て評価をしてはいけないのかも
>知れませんが

帯に「少女の文学 (続刊予定)」として

立原 道造  「僕はひとりで、夜はひろがる」
堀 辰雄    「燃ゆる頬」
萩原 朔太郎 「蝶を夢む」
竹久 夢二  「恋文」
岡本 かの子 「桜」

が書かれていますね。
小説とは基本的に縁がないのでどんな作品なのかさっぱり解りませんが。
  • 2008-06-28
  • とす
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[C1963] あとから

気付きました(笑

眠れる美女とは趣が随分違っているような気がします。

謎 です(笑
  • 2008-06-28
  • rakuyou
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[C1964]

多部さん宛に書き送った内容です。

> 「眠れる美女」初めて読みました。
> ストーリーそのものは背徳さがあるけれど、侘びしさを抱えた老人の、対極にある存在を通した実直な心模様ですね。
> 特異な設定を除けばだからなんだとしか言いようがない内容ですけれど。

そしてこのシリーズに今後も出ることは私は有りだと書きました。
理由は「対極にある存在=乙女」として写真が撮られているので不都合はないと思ったからです。
  • 2008-06-29
  • とす
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[C1965] 私には

残念ながらこの写真からこの小説に出てくる乙女の姿は見えてきません。

同じ本、同じ写真をみても人それぞれで感想が違ってくるというのは本当に面白いです。 
ましてや同じ多部さんのファン同士ですから。

でも・・・良く考えたら苦口を意っているのはほんの少数だけ?だったりして(笑
  • 2008-06-29
  • rakuyou
  • URL
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[C1967]

>小説に出てくる乙女の姿は見えてきません。

それは私にも見えてきません。
小説の中の乙女は清く正しくから一歩外れているけれど、この特異な設定の中ではやむを得ない描き方なんであって、本質は対極にある存在なんだなと思ったんです。
  • 2008-06-29
  • とす
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[C1970]

>本質は対極にある存在なんだなと思ったんです

対極的な存在という事は、若くて綺麗で命の眩しさを感じさせて、なおかつ男を喜ばせる存在であるということだとすれば、それを読者に見せるための写真であろうと思います。
綺麗で清楚な多部さんのあられもない姿を見て、醜い老人の醜い行いがおぞましくも感じられなければならないのだと思います。

 もちろん絵はきれいですからそれでいいとも思いますが、あの写真を見てこの小説を読みたくなったという人はそんなに多くは無いであろうと思いました(笑
  • 2008-06-29
  • rakuyou
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[C1973]

>あの写真を見てこの小説を読みたくなったという人はそんなに多くは無いであろうと思いました(笑

それは同感です。

ただ「新鮮なビジュアルを組み合わせた」という趣旨なんであって、ストーリーを切り取ったビジュアルを添えたという訳ではないんですよね。
イメージそのままではなく、イメージのきっかけになるのものという事でしょう。
  • 2008-06-29
  • とす
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[C1975] 結局

出版社の意図がもう一つ良く分からないというところに還ってしまうので、記事が本当に書きにくくて困っています(笑
  • 2008-06-29
  • rakuyou
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  • 編集

[C24300] 今さらですが

初めまして
今になってこの記事へのコメントは遅すぎると思うのですが、私はごく最近(2015頃~)多部ちゃんのファンになったので、昔のことを今になって調べたりしています
こちらの記事に書かれていること、すごく共感しました!
私は『ピースオブケイク』で多部ちゃんがラブシーンを演じたという情報を知り、似たようなショックを受けました
(いまだに作品は観れません)
この記事から10年(映画公開時は7年)たっていますので、このときとは多部ちゃんのキャリアや出演作の系統などもレベルアップしていて当然ですが、やはり多部未華子という女優さんは、あまりそういう濃厚な男と女という描写のある仕事は(もちろん素晴らしくこなしてしまうのでしょうが)あまりしてほしくないかな…と思ってしまいます
長々と失礼いたしました
  • 2018-04-07
  • みゆ
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[C24301]

10年前の多部さんに対しての想いですからねえ
今になって読み返すと
いろいろ恥ずかしい気持ちも大きいです(苦笑

私は多部さんが女の情念を表現することには大賛成です
何といっても私はもうおじいさんですから(笑

若い方には若い方なりの多部さんへの想いがあると思います
それは多部さんにとって大切なファンの想いですから
大いに声をあげて良いんじゃあないでしょうか

ただ今でも多部さんのこの本だけで終わった
無責任な企画に対しては怒っています

  • 2018-04-09
  • rakuyou
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落陽

Author:落陽
趣  味 : 多部道楽

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